Scratchには、キャラとプレイヤーで情報をやり取りできるブロックもあります。今回はこれを使って、プレイヤーが答えた通りにキャラが自己紹介するアプリを作成してみます。
次女の中での「にゃこたろう」像は意外に小さい
完成するとどのようなアプリになるかをまずは見てみましょう。プレイヤーとして答えを決めたのは、小学2年生の次女P子です。
スタートはこんな具合です。
ねこが質問してくるので、下の入力欄に答えを入力。「enter」キーを押します。
左上の欄に回答が表示されます。次の質問をしてきますので答えていきます。
全部の質問に答えると、その答えを使って自己紹介を始めます。
P子の中での「にゃこたろう」は、意外に幼い5歳で、自分と同じバナナが好きという設定でした。試しに長女にもやらせてみたところ、好きな食べ物は「アイス」に。やっぱり自分の好物を入れてました(^_^;)
起動時に必要なものを配置する
それではさっそく作っていきましょう。まずはアプリ起動時時点の状態を図のように作ります。
必要な設定は以下の3点です。
- 背景を入れる(図はライブラリの「stage2」)
- ネコの位置を指定する
- 初めのセリフを言わせる
ブロックはこのように並べました。
基本の操作はこちらの記事でチェック
背景の入れ方、位置の設定、セリフの入れ方は以下の記事で詳しく紹介しています。わからない場合はチェックしてみてください。
変数を作ろう
質問の答えは「変数」保管でき、その後の自己紹介に利用できます。質問の内容に合わせて変数を作りましょう。文字で見るとやや複雑な気がしますが、画面を見るとすぐに仕組みがわかると思います。
質問名を付けた変数を作る
変数を作っていきましょう。スクリプトタブの「データ」をクリックしたら、「変数を作る」をクリックします。
変数作成用画面が開きます。「変数名」を入力したら、「OK」ボタンをクリックします。質問の内容分だけ変数を作るので、内容が分かりやすい名前にしておきましょう。
変数ができました。
質問の数だけ変数を用意
同じ要領で質問分の変数を作ります。質問1つに対し、1つの変数を作っておきましょう。例では「名前」「年齢」「趣味」「好きな食べ物」の4つを作りました。
質問の答えを変数に入れる
ネコに質問を言わせる設定と、その答えを変数に保管する設定をします。それぞれブロックをつなげるだけで簡単に設定できます。
ネコに質問を言わせる
ネコに質問を言わせるには、スクリプトの「調べる」にある「□□と聞いて待つ」ブロックを配置します。
質問内容の部分は自由に変更しましょう。
変数に入れる設定をする
「データ」にある「□□を□にする」のブロックを、先ほどの質問用ブロックにつなげます。
左側の部分を上の質問にあわせた内容に変更して、右側の部分に「調べる」にある「答え」ブロックをはめ込みます。
試しに質問に答えてみる
一問目が正しく動作するかを確認してみます。ステージの上の緑の旗をクリックして、質問が表示されたら、答えを入力して「enter」キーを押します。
「名前」の欄に入力した文字が表示されればOKです。
ブロックをコピーして他の質問も設定しよう
残りの質問も同じように設定しましょう。ブロックを右クリックして「複製」を選んでコピーして、内容だけを変えると簡単にできます。
すべての質問のブロックが設定できたら、一度実行します。
すべての欄に正しく答えが入ればOKです。
起動時に変数を0に戻す
入力した内容が表示されたままだと、次に使う人に対して見栄えがよくありません。そこでアプリの起動時に変数を0に戻すためのブロックを入れておきましょう。
「データ」にある「□□を0にする」ブロックを、「緑の旗をクリックされたとき」の下に入れます。
質問欄すべての分のブロックを入れ、それぞれが「0」になるように設定します。試しに実行して、各変数が0に戻るのを確認しておきましょう。
これでキャラとプレイヤーのやり取り部分はできました。次回は、答えを使って自己紹介させる設定をやってみます。