送られたメッセージごとに対応用のスクリプトを作る
Scratch(スクラッチ)での「○×クイズ」アプリの作成も、いよいよ今回で終了です。
まずは、正解がクリックされた場合と間違いがクリックされた場合のカニの対応をそれぞれ作っていきましょう。条件ごとに違う動きをさせるための設定は、応用範囲が広いのでぜひ覚えておきましょう。
正解がクリックされたときは「せいかい!」というセリフを言わせる
正解の選択肢がクリックされた場合は、カニに「せいかい!」と言わせます。
一番のポイントは、正解がクリックされたときに送られる「一問目正解」というメッセージをセリフを言うきっかけにすることです。ブロックはこのようになりました。
●スクリプトが実行されるきっかけは「一問目正解を受け取ったとき」にする
●正解の時には「せいかい!」とカニに言わせたいのでそのためのブロックを配置
●その後2問目へと移るため、2問目が始まることを知らせる「第二問を送る」のブロックをつなげる
この設定により、第一問目で「○」をクリックするとこのように画面が変わります。
間違いがクリックされたときは「ざんねん…」と言いながら青くなる
次は間違った選択肢がクリックされた場合です。この場合のきっかけは、「一問目まちがい」というメッセージにします。
さらにこちらはコスチュームを変えて、カニが青ざめるようにしている点が正解の場合と違うところです。ブロックを確認してみましょう。
●スクリプトが実行されるきっかけは、「一問目まちがいを受け取ったとき」にする
●カニの色を変えるため、コスチュームを変えるブロックを入れる
●間違えた時には「ざんねん…」とカニに言わせたいのでそのためのブロックを配置
●その後2問目へと移るため、2問目が始まることを知らせる「第二問を送る」のブロックをつなげる
この設定により、一問目で×をクリックした場合はこうなります。
問題文も切り替わるように設定する
一問目の回答の結果を表示したあとは、問題文の切り替えも必要です。この時点で出番の終わる一問目の問題文は、非表示になるよう指示を出しておきましょう。ブロックはこのようになります。
これで「第二問」を受け取ると同時に、一問目の問題は非表示になります。
二問目の始まりの状態になるよう指示を出す
一問目の結果を表示したあとは、二問目を出すのに必要な指示を出していきます。
一問目の結果を表示するスクリプトの最後に付けた「二問目を送る」ブロックをきっかけに、必要なブロックが正しく表示されるように設定しましょう。
カニの色を戻して「二問目!」と言わせる
まずはカニです。一問目が不正解だった場合、カニの色が青になっているので、それを赤に戻すのを忘れずに。ブロックはこのようになります。
●スクリプトが実行されるきっかけは「二問目を受け取ったとき」にする
●カニの色を赤に戻すため、コスチュームを変えるブロックを入れる
●その後少し間をあける
●「第二問!」と2秒間言わせる
二問目用の○×と問題文を表示する
2問目用の問題文と○×は、スプライトとして追加しておきましょう。
今回のアプリでは、2問目はピンクの〇と×を使います。最初に作った黄色の○と×をコピーしてスプライトを増やし、色を変えたものです。
スプライトのコピーと色の変更方法
スプライトをコピーしたいときは、画面左下のスプライト一覧で目当てのスプライトを右クリックし、表示される「複製」を選択します。
スプライトの色の変更は、「手をあげ、足をあげ、変身も!コスチュームを使いこなす」の過去記事で詳しく紹介しているのでチェックしてください。
まずは二問目用の○のスクリプトです。
●一問目の間は不要なので、「緑の旗がクリックされたとき(アプリの起動時)」に隠れるよう指示する
●その後、きっかけとなる「第二問」のメッセージを受け取った時に「4.5秒」待ってから表示されるよう設定。この秒数はカニの「二問目!」の発言とのバランスで決める
●表示位置の座標は一問目の○と×と同じにする
続いて二問目の×のスクリプトです。
○の場合と違うのは、表示される座標の位置だけです。
さらに二問目の問題用のスクリプトも見ておきましょう。こちらも座標の位置が違うだけで表示のタイミングは同じです。
ここまでの指示で下のように二問目の問題が表示できます。
一問目と同じように設定してアプリを仕上げよう!
あとの設定は、1問目のときと同じです。きっかけとなるメッセージを「二問目正解」や「三問目」などに変えてアプリを完成させましょう。
二問目の○と×のポイントをチェック
今回のアプリでは、二問目は○が不正解、×が正解です。そのため一問目の時とは逆に、○がクリックされたときは「二問目間違い」のメッセージ、×がクリックされたときは「二問目正解」のメッセージを送るようにする点がポイントです。
それぞれのスクリプトを確認しておきましょう。まずは二問目の○です。
次は二問目の×です。
さらに二問目の問題文です。
二問目のカニのポイントをチェック
カニの方も一問目のときと同じ要領です。
「二問目正解を受け取ったとき」と「二問目間違い」を受け取ったときそれぞれに反応の設定をして、三問目へと移るための「三問目を送る」ブロックをつなげています。
最後残りも同じように設定
三問目も同じ要領で設定します。ただし3問目で最後なので、「4問目」をはじめるためのブロックはいりません。
3問目のカニのスクリプトは、この状態で終了です。
かわりに「END」というスプライトを追加して、このように設定しておきます。
これでゲームの最後がこのようになります。
数回にわたって紹介してきた「○×クイズアプリ」の作成は、これで終了です。
○と×、問題文をそれぞれ問題の数と同じだけ用意することで、簡単なメッセージのやり取りでクイズの結果を表示できるようになっています。
小さな子でもわかりやすい仕組みなので、低学年のお子さんでもクイズ作りが楽しめると思います。