プログラミング学習といっても実は簡単
小学校でのプログラミング必修化の発表を機に、俄然注目が高まった子どものプログラミング学習。
プログラミングと言うと、パソコンに向かってカタカタと文字を打ち込んで…というイメージを持つ人も多いかと思いますが、小学生にいきなりそれはさすがに難しい…。
単なる文字の入力を飽きずにやれるほど小学生は我慢強くはないことは、実際に子を持つ親なら身に染みていますよね(^^;
その点、小学校での学習に使われると見られている「ビジュアルプログラミングツール」は、自分がプログラムしているアニメやゲームが画面上に見える状態で作業することができます。「このように動け!」と指示を出す操作も、ドラッグ&ドロップで簡単にできるなど、子どもでもプログラミングを楽しめるようになっているのが特徴です。
プログラミング必修化の目的はプログラミング的思考の育成
子どものうちにプログラミングを学ぶことの1番の目的は、ITに詳しくなる、プログラマーになるなどではないことは、ぜひ覚えておきたいポイントです。
では何が目的か?と言うと、文科省曰く、「プログラミング的思考の育成」とのこと。プログラミング的思考…、ピンとこない人も多いかと思います。ごくシンプルに言うと、問題解決力を高めるため、論理的な思考ができるようにするといったところでしょうか。
●こう動かすには、どのような順番でどういった指示を出すべきか考える。
●条件によって違う反応をとるように、プログラムの構造を考える。
●作ったプログラムが上手く動かなかった時、どのような手順で問題点を見つけ、修正するかのプロセスを考える。
こうしたことを自然に行うプログラミングの学習は、論理的な思考による問題解決力をアップさせるのに効果的とされています。
そうしてプログラミング的思考を育てることは、さまざまな教科の勉強はもちろん、いろいろな仕事においても非常に役に立つと見込まれているのです。
とは言え、プログラミングに触れることで興味を持ち、プログラマーなど関連する仕事に就きたいと思う子も出てくるでしょう。
経産省の試算によると、2030年には78.9万人もの不足が予想されているらしい国内IT人材ですので、プログラミングに親しんでおくことで就職に有利になるかも?などのメリットももちろんゼロではありません。
一方そういった業種にまったく無縁な人生を歩むお子さんであっても、プログラミング学習の目的である「プログラミング的思考」を行うことは無駄ではないのは先に述べた通り。つまりどんなお子さんにとっても有益な学習のため、小学校で必修化しようということです。
このように思考の強化が第一目的ですので、プログラミング言語を操り、自作のプログラムが作れないと通知表に「“もう少し”がつくのでは??」と、不安になる必要はないと思われます。